学校案内

                              【ペベオ社】  

 ペベオ社は、2011年、日本の地において、ルーブル美術館で高い修復技術を習得された加賀優記子氏の運営される鎌倉絵画修復工房の協力を得て、絵画修復技術、絵画技法および絵画材料の研究をするセンターを設けることに致しました。それは、当社が長年培ってきた絵の具の知識を次世代の方々へ広めることで、世界の美術文化に貢献したいと考えたからです。

 ルーブルに於ける関係、言語、知識の伝承を望む意思などの、加賀氏と当社とのたくさんの類似点から、また、文化都市である鎌倉に程近い静かなアトリエも、絵画修復を学ぶには絶好の環境であり、この絵画修復エデュケーション・センターをこの地に設置することに決定したのです。そしてその願いの通り、センターでは設立以来、美術に造詣の深い、大変優秀な卒業生を多く輩出することが出来ました。

 また、当初の予定通り、2020年4月より、9年間の運営実績の後、「ペベオ絵画修復エデュケーション・センター」は、絵画修復家、加賀優記子氏が直轄運営する学校となり、その名称も「絵画修復エデュケーション・センター」に改称となります。 これからもなお一層、充実したカリキュラムのもと、学生の皆さんが、素晴らしい技術を身に付けていかれる事を願っています。

ルーブル美術館や欧米の美術館で培った最高の技術

鎌倉絵画修復工房(旧鎌倉美術修復工房) 加賀優記子

 私が、ルーブル美術館勤務を経て設立した、当修復工房も、設立から早25年を迎えます。 これまでに修復した作品は、おそらく500点以上を優に超えるでしょう。その一点々の作品の持つ、異なる症状を処置してきた経験の蓄積を、そしてルーブル美術館及び、各国で培った修復に関する知識を、自分が若い世代の方々に伝える年代に入ったと実感している処に、フランスの老舗・絵具会社、ペベオ株式会社様より、美術の仕事を目指す人に社会貢献したいというお話を受けて大変感銘し、この学校設立のプロジェクトに当工房も賛同することにした次第です。

 ぺべオ社は、元サルコジ大統領よりフランスの優良企業として、大変質の高い絵の具を生産している会社です。またルーブル美術館及びロンドン・ナショナルギャラりーとの光学劣化調査プロジェクトに参加し、絵の具を安定資料サンプルとして提供した程、信用度の高いメーカーとして、フランスで愛されています。

 私は、こうした双方のルーブルとの繋がりや、私達が設立する修復学校の生徒達が、 このペベオ絵の具会社の強力な援助により、学校を設立して、切磋琢磨していけるという事に、大きな誇りと喜びを感じました。

 

 また、当修復工房も、長年ピカソ、ルノワール、フジタなどの名画を手掛けて来ており、これ等本物の名画を目の当たりにしながらの研修は、貴重な経験をもたらす事でしょう。(*注 残念ながら、研修期間は名画を直接処置する事は出来ませんが・・・。)
 3年という研修期間は、決して十分な時間ではありません。しかし、我々はこの短い研修期間に於いて、大変濃密で、実践的な授業体系を組む事で、高度な技術力を有する、実務能力の高い修復者の育成を目指します。

 修復の仕事は、「どこの学校の免状を持っているか」ではなく、結局はどれだけ多くの経験を有し、状況を的確に判断し、高い技術力を持っているか、につきます。当センターでは、どの学校と比較しても数倍の修復件数をこなし、効率よく本当に必要な多くの知識を身に付けます。ですので、当センターの卒業生は、国内で修復工房を持つ夢を叶えるだけの実力を有している、という事を実感できているのではないかと思います。

 ただし、私自身は、私自身の経験から、できればやはり本物の名画のある、名画が生まれて来た国での経験も、積めた方が良いと考えています。そこで、授業の中では英語でのテキスト読解、レポート作成能力をつける事にも力を入れ、ヨーロッパ、北米圏の著名な修復関連の大学、研修機関への入所・入学を目差す事も、重要な目的の一つと定めています。2019年、世界最高峰の修復研修機関であるコートールドインスティチュートの日本人初の合格者を当校は輩出しました。同年、これもヨーロッパ屈指のアムステルダム大学修復学科修士課程にも当校生徒が合格。両名とも受験対策を講師と共に二人三脚で頑張り、結果を出すことが出来ました。また、卒業生の中には国内の修復機関での勤務に従事する者もあり、当校の授業が大変高い水準にあることを評価されていると、嬉しい報告を受けています。

 他にも、希望者には、海外のプライベート修復学校でも学ぶことが出来るように、学校側が交渉・斡旋を行います。
(2015年にはフランス屈指の修復工房IACCと提携が実現、当学校の卒業生を受け入れていただきました。)また、2020年には、当センターアネックス校(夏季講座開催)を設置します。

 更に、付け加えたい事は、当校は修復学校の卒業生のために、出来るだけ雇用の創出も図りたいと考えています。例えば、当修復工房又は修復学校での講師・助手としての雇用、また海外での修復工房の設立・雇用についても考慮しています。

 修復は、美術史、絵画技法史、材料学、化学、デッサン、油絵、語学・・、と学ぶべき事が多岐に渡る学問であります。しかし、それだけに、学ぶ価値のある、まさに芸術の深淵に近づく事の出来る学問でもあります。2020年4月からは、「絵画修復エデュケーション・センター」という名称に改称し、絵画修復家・加賀優記子の直轄する修復学校として、気持ちも新たに一緒に、スタート致します。 ーこの道を歩まんとされる皆さんを、講師一同、待ち望んでいます。

​世界の美術文化の扉を開くために
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